打ち切り打診は『通院終了命令』ではない
保険会社からの打ち切り打診は、あくまで保険対応方針の提案であり、医療上の通院終了判断そのものではありません。症状が残っているにもかかわらず即時通院停止すると、回復機会の逸失や後遺障害評価の不利益につながることがあります。
重要なのは、感情的に対立するのではなく、医学的必要性を資料で示すことです。主治医の所見、日常生活制限、就労影響、改善度合いを時系列で整理し、なぜ継続が必要かを説明します。
交渉は『事実整理→資料提出→期限管理』で進める
まず、打診理由を確認します。『一般的期間を超えたため』『改善が乏しいため』『画像所見が乏しいため』など理由ごとに対策が異なります。次に、主治医の意見書や通院計画書を準備し、必要なら通院頻度の見直し案も提示します。
電話だけで済ませず、要点を文書化して提出することで、後の紛争時にも説明根拠が残ります。期限が設定された場合は逆算で対応し、提出遅れを防ぐ運用が不可欠です。
立替通院へ移行する場合の注意
立替移行時は費用記録と症状記録の精度を上げる必要があります。領収書だけでなく、受診日・実施施術・症状変化・生活影響を紐づけることで、後日請求の説得力が向上します。
専門家相談の適切なタイミング
打ち切り局面は、医療判断・保険実務・法的論点が交差するため、独力対応に限界が出やすい段階です。主治医との連携が難しい、資料提出しても進展しない、示談提示が近いといった状況では、弁護士等への早期相談が有効です。
相談時は『事故概要』『通院経過』『打診文言』『提出済資料』『現在の生活影響』を1枚に整理して持参すると、短時間で具体的助言を得やすくなります。
具体例・計算例
例: 打ち切り提案が通院5か月時点で出たが、医師意見書により7か月まで継続したケースでは、通院実績と慰謝料評価に差が生じる可能性があります。
継続の可否は医学的必要性が前提であり、単純な延長は逆効果になり得るため注意が必要です。
事故後にやるべきこと — 7つの鉄則
よくある質問(FAQ)
Q. 打ち切りを断れば必ず継続できますか?
A. 必ずではありません。医学的必要性を示す資料の質と説明の一貫性が重要です。
Q. 立替に切り替えたら後で全額戻りますか?
A. 事案により異なります。必要性・相当性が認められる範囲で清算されるため、記録精度が重要です。
Q. どの時点で弁護士相談すべきですか?
A. 打ち切り提案が出た時点、または示談提示が近づいた時点での相談が実務上有効です。